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コーポレートガバナンス・コード改訂と知財・無形資産の戦略的活用

コーポレートガバナンス・コードは、企業が透明性の高い経営を行い、中長期的な企業価値を向上させるための原則を示した指針です。金融庁及び東京証券取引所が策定・改訂を行い、公表しました。主として上場企業を対象としていますが、その内容は中小企業にとっても経営の方向性を示す重要な指針となっています。特に、知財・無形資産の扱いは、企業規模を問わず競争力の源泉となるため、今回の改訂は中小企業にとっても大きな意味を持ちます。

2021年改訂では、人的資本や知的財産への投資が重要であると位置づけられましたが、主に「開示の充実」が求められる段階にとどまっていました。知財・無形資産は経営資源として認識されつつも、企業価値向上の中心に据えられたわけではありませんでした。

これに対し、2026年改訂では、知財・無形資産が「成長投資の核」として明確に位置づけられました。取締役会が知財の創出・保護・活用・収益化を戦略的に進める責務を負うことが原則として示され、知財は単なる権利ではなく、事業の未来を形づくる資産として扱うべきものへと格上げされました。また、企業は資本コストを踏まえた経営資源配分の中で、知財投資の意義を株主やステークホルダーに説明することが求められています。

この変化は、知財が「説明すべきもの」から「価値を創るもの」へと転換したことを意味します。企業は、特許やブランド、顧客基盤、データなどの無形資産がどのように競争優位や収益性に結びつくのかを、事業戦略と一体で語る必要があります。さらに、知財の活用を事業ポートフォリオの見直しや新規事業の立案と連動させ、未来のキャッシュフローを支える資産として統合的に管理する姿勢が不可欠です。

中小企業にとっても、この流れは大きなチャンスです。知財を経営の武器として活かすことで、規模に依存しない競争力を獲得できます。技術やノウハウを権利化し、ブランドを磨き、データを蓄積し、これらを事業成長に結びつけることが求められます。

当事務所は、「知財を経営の武器にする」ことを理念として、企業の知財戦略構築を支援しています。今回の改訂を機に、知財・無形資産をどのように経営に組み込み、企業価値向上につなげるかについて、ぜひご相談ください。