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改正種苗法の成立と実務への影響

2026年7月17日、改正種苗法が成立しました。施行日は2026年12月1日とされており、一部の規定は先行して適用される見込みです。今回の改正は、育成者権の保護強化と海外流出防止の実効性向上を目的としており、農業者・企業の実務に大きな影響を与える内容となっています。

改正のポイントは大きく三つあります。第一に、育成者権の存続期間延長です。通常品種は25年から35年へ、永年性植物は30年から40年へと延長されます。新品種育成には長期間の投資が必要であるため、権利期間の延長は開発者のインセンティブ強化につながります。第二に、出願品種の輸出差止請求の創設です。これまで登録前の「空白期間」に海外流出が発生していましたが、出願公表後は輸出差止めが可能となり、権利保護が大幅に強化されます。第三に、輸出目的での保管行為への規制拡大です。港湾倉庫などでの保管段階でも育成者権の効力が及ぶため、水際対策が実効的になります。

さらに、損害賠償の推定規定の見直しにより、侵害時の救済が受けやすくなります。登録品種の名称を用いて販売した場合には、当該品種であると推定される規定も新設され、権利者の立証負担が軽減されます。これらの改正は、地域ブランド品種の保護にも大きく寄与します。

企業・農業者が取るべき対応としては、まず品種管理体制の見直しが重要です。輸出関連の社内ルールや委託先管理を再点検し、保管・輸送の各段階でのコンプライアンスを強化する必要があります。また、育成者権の期間延長に伴い、契約書の期間設定やライセンス条件の見直しも求められます。

改正種苗法は、品種保護の実効性を大きく高める改正です。実務への影響は広範囲に及ぶため、早期の対応が不可欠です。詳細な制度解釈や契約調整については、種苗法に詳しい当事務所にぜひご相談ください。